先日、窓際で昼寝をしていた黒猫が、むくっと起き上がって、ぐーっと伸びをする場面を見かけました。
前足をまっすぐ前に投げ出して、お尻を高く持ち上げて、背中をゆっくり反らせる。しっぽの先までぴんと力が入っていて、見ているだけで「気持ちよさそう」と伝わってきます。
そして伸ばしきったあとは、ふっと力を抜いて、何事もなかったような顔で歩いていく。この一連の動きがあまりにも自然で、「ストレッチって、本来こういうものなのかもしれない」と思いました。
今回は、伸びをする黒猫の姿から、ストレッチで大切にしたいポイントを考えてみます。
極意その1:起きてすぐ、動き出す前に伸びる
猫は、長く眠ったあとに必ず伸びをします。眠っているあいだ、体は同じ姿勢のままで固まっているので、動き出す前に筋肉をゆるめているようにも見えます。
人間も同じで、朝起きた直後や、長時間座っていたあとは、体がこわばりがちです。いきなり動くより、まず布団の中や椅子の上で、手足をぐーっと伸ばす。それだけでも、体の目覚め方が変わる気がします。
大がかりなストレッチをしなくても、「動く前にひと伸び」を習慣にするだけで十分です。
極意その2:ゆっくり伸ばして、ゆっくり戻す
黒猫の伸びは、反動をつけたり、勢いよく動かしたりしません。じわじわと時間をかけて伸びて、同じ速さで戻っていきます。
ストレッチでよく言われるのが、「反動をつけず、ゆっくり伸ばす」ということ。勢いをつけると、筋肉が縮もうとして逆に力が入ってしまうと言われています。
痛いところまで伸ばすのではなく、「気持ちいい」と感じるところで止める。猫の表情を思い出すと、そのさじ加減が分かりやすいです。
極意その3:呼吸を止めない
伸びをしている猫は、目を細めて、リラックスした顔をしています。あれは、きっと呼吸も深く、ゆっくりなのだと思います。
人間は、一生懸命伸ばそうとすると、つい息を止めてしまいがちです。でも息を止めると体に力が入って、かえって伸びにくくなります。
伸ばしているあいだは、ゆっくり息を吐き続けるイメージで。吐く息に合わせて、少しずつ体をゆるめていくと、無理なく伸ばせます。
極意その4:背中から全身へ、つなげて伸ばす
猫の伸びは、前足だけ、背中だけ、というように部分的ではありません。指先からしっぽの先まで、体全体をひとつながりにして伸ばしています。
人間のストレッチも、肩だけ、腰だけと考えるより、体のつながりを意識すると気持ちよさが変わります。たとえば、両手を頭の上で組んで、手のひらを天井に向けて伸ばすとき、足の裏も床を押すようにしてみる。すると、体の横から脇腹まで、すっと一本の線で伸びる感覚があります。
極意その5:伸びたあとは、ふっと力を抜く
黒猫は、思いきり伸びたあと、ぱっと脱力します。この「力を抜く瞬間」が、ストレッチではとても大事なのだと思います。
伸ばすことだけに集中していると、終わったあとも体に力が残ったままになりがちです。伸ばしたあとは、腕をだらんと下ろして、肩を落として、ひと息つく。この切り替えまでが、ストレッチのセットです。
極意その6:気が向いたときに、何度でも
猫は、時間を決めて伸びをしているわけではありません。起きたとき、ごろごろしたあと、ふと気が向いたときに、ひょいと伸びをします。
ストレッチも、「毎日30分やらなきゃ」と構えるより、気づいたときに数秒伸びるくらいのほうが、続けやすいです。仕事の合間、テレビを見ながら、お風呂上がりに。猫のように、気楽に、何度でも。
まとめ
黒猫の伸びから学べるストレッチの極意を、あらためて並べてみます。
- 動き出す前に、ひと伸びする
- ゆっくり伸ばして、ゆっくり戻す
- 呼吸を止めず、深く吐く
- 全身をひとつながりで伸ばす
- 伸ばしたあとは、ふっと力を抜く
- 気が向いたときに、何度でも
どれも特別なことではなく、猫が毎日当たり前にやっていることばかりです。
ストレッチというと、「やらなきゃいけないこと」「痛いのを我慢するもの」というイメージを持ちがちですが、猫の伸びを見ていると、本来はもっと気持ちよくて、自由なものなのだと感じます。
今日は、窓際でぐーっと伸びをする黒猫を思い浮かべながら、ぜひ一度、体を伸ばしてみてください。
※体に痛みやしびれがあるときは、無理に伸ばさず、専門家に相談してください。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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