2026年3月3日火曜日

認知症は古い記憶は覚えているらしい

最近、認知症の人は「昔のことはよく覚えている」と聞いた。
少し不思議で、少し切ない話だと思った。

昨日のごはんは思い出せないのに、
子どもの頃の風景ははっきり語れる。
学生時代の友人の名前や、
若い頃に働いていた職場の話は、まるで昨日のことのように。

人の記憶は、本棚のようなものなのかもしれない。
新しい本は手前に置かれるけれど、
揺れが起きると、先に落ちるのは手前の本。
奥にしまわれた古い本は、意外と残る。

認知症とひとことで言っても種類はさまざまで、
たとえば代表的なものにアルツハイマー型認知症がある。
これは脳の変化によって、比較的新しい記憶から失われやすいといわれている。

だから、昔の歌を一緒に歌うと表情がやわらぐ、
若い頃の写真を見せると会話が弾む、
そんな話もよく耳にする。

記憶は消えていくもの、と思いがちだけれど、
すべてが消えるわけではない。
深く根を張った思い出は、
静かに残り続けるのかもしれない。

健康雑記として思うのは、
今この瞬間の体験も、
いつか「古い記憶」になるということだ。

家族との何気ない会話も、
季節のにおいも、
笑った時間も。

それが遠い未来に、
誰かの心の奥で、
やさしく光る記憶になるかもしれない。

だから今日を、
少しだけ大切に積み重ねていきたい。
古い記憶が、あたたかいものであるように。

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