前日の夜、急に別人になる
健康診断の前日の夜、なぜか急にまじめになる自分がいます。
いつもは当たり前のように飲んでいるお酒を「今日はやめておこう」と決め、夕飯はサラダとお味噌汁。夜食のカップ麺には目もくれず、体重計に乗っては「昨日より0.2キロ減ってる」と小さくガッツポーズ。部屋の隅に置きっぱなしだったウォーキングシューズまで、急に出番を与えられます。
「今さら遅い」と、頭のどこかでは分かっています。それでも、やらずにはいられません。
前日だけ頑張る人は、本当は不真面目じゃない
「前日だけ頑張っても意味ないよ」と言われることがあります。たしかに、数値はそんなに都合よく変わってくれません。
でも私は、前日だけ頑張ってしまう人は、不真面目なのではなく、むしろ真面目なのだと思います。
結果を見るのが怖いのは、自分の体を大事に思っているからです。「悪い数字が出たらどうしよう」と思うのは、ちゃんと健康でいたいと思っている証拠でもあります。普段は見ないふりをしていても、心の奥ではずっと気にしていたのでしょう。その気持ちが、前日の夜にぎゅっと表に出てくるだけです。
受付で急に小さくなる気持ち
当日の朝、受付で問診票を書いているときのことも思い出します。
「お酒は週に何回ですか」という欄の前で、ペンが一瞬止まる。ここで「昨日は飲んでません」と言いたくなる自分と、ほんの少し見栄を張りたくなる自分が出てきます。誰に見せるわけでもないのに、バリウムを待つ列で急に姿勢を正してしまったりもします。
あの独特のそわそわ感は、きっと多くの人が経験しているものです。
前日だけの頑張りを、少しだけ広げてみる
そんな前日の頑張りを、笑い話で終わらせるのはもったいないと思います。せっかく芽生えたやる気なので、ほんの少しだけ前後に広げてみてはどうでしょうか。
- 前日だけやめた飲み物を、「今日は一杯だけ」に減らしてみる
- 前日だけ食べたサラダを、週に2回の習慣にしてみる
- 前日だけ歩いた距離を、次の休みにもう一度歩いてみる
毎日完璧にやる必要はありません。「前日の自分」を週に一回くらい呼び戻せれば、それで十分だと思います。
なお、検査前の食事や飲酒、水分については、医療機関から案内がある場合はその指示を優先してください。無理な絶食や極端な我慢は、かえって体に負担をかけることもあります。
結果の紙を受け取る日まで
数週間後、封筒に入った結果が届きます。開ける前のあのドキドキも、健診あるあるの一つです。
結果が良くても、少し気になる項目があっても、それは「今の自分の体からのお知らせ」にすぎません。前日だけ頑張ってしまった自分を、そっと笑ってあげてください。そして、気になる点があれば、遠慮せずに医療機関で相談しましょう。
前日だけ頑張ってしまう人は、きっと、これからの自分の体にちゃんと向き合える人です。次の健康診断の前日は、ほんの少し早めに「前日の自分」を呼んでみませんか。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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