「早く痩せたい」「次の予定までに何とかしたい」。そう思ったとき、食事をぐっと減らしたり、毎日きつい運動を詰め込んだりしたくなる気持ちは、とてもよく分かります。
ただ、無理なダイエットは、体にとってはけっこうな負担になります。今日は、その理由をやさしく整理してみます。
そもそも「無理なダイエット」とは?
ここで言う無理なダイエットは、たとえば次のようなものです。
- 食事をほとんど食べない
- 特定の食品だけを食べ続ける
- 短期間で一気に体重を落とそうとする
- 体調が悪くても、運動や食事制限をやめない
共通しているのは「体の声を無視している」という点です。
理由① 体が「飢餓モード」に入ってしまう
人の体は、食べ物が足りない状態が続くと「これは非常事態だ」と判断します。すると、エネルギーを使う量をできるだけ減らして、体を守ろうとします。
つまり、頑張って食べないほど、体は省エネ運転に切り替わっていくわけです。この状態では、普段通りに食べているだけでも、エネルギーが余りやすくなります。
理由② 脂肪より先に、筋肉が減りやすい
食事が足りないと、体は脂肪だけでなく筋肉もエネルギー源として使ってしまいます。
筋肉は、じっとしている間にもエネルギーを使ってくれる大事な存在です。それが減ると、消費するエネルギーが少ない体になります。
結果として「体重は減ったのに、体のラインはあまり変わらない」「食事を戻したらすぐ元通り」ということが起こりやすくなります。
理由③ 栄養が足りなくなって、体調を崩しやすい
食事の量を極端に減らすと、エネルギーだけでなく、体に必要なさまざまな栄養も不足しがちです。
その結果、こんなサインが出ることがあります。
- 疲れやすい、だるい
- 集中力が続かない
- 肌や髪の調子が悪くなる
- 立ちくらみがする
- 寒がりになる
- 風邪をひきやすくなる
ダイエットをしているはずなのに、毎日がしんどい。それは、体が「ちょっと待って」と言っているのかもしれません。
理由④ 気持ちにも影響する
意外と見落とされがちなのが、心への影響です。
食べたいものを我慢し続けると、イライラしたり、気分が沈んだりしやすくなります。そして我慢の反動で、一気にたくさん食べてしまうこともあります。
そのあとに「また失敗した」と自分を責めてしまうと、さらに食事への不安が強くなる。そんな悪循環に入ってしまう人も少なくありません。
理由⑤ リバウンドしやすい
無理なダイエットで体重が落ちても、その生活をずっと続けるのは現実的ではありません。
終わったあとに普通の食事へ戻ると、省エネ状態になった体は、エネルギーをしっかり蓄えようとします。それで、体重が元に戻るどころか、前より増えてしまうこともあります。
頑張った期間が長いほど、がっかり感も大きくなってしまいます。
無理なく続けるための、やさしい考え方
では、どうすればいいのか。大げさなことではなく、次のような小さな工夫で十分だと思います。
- 3食、できるだけ普通に食べる。減らすより、整える意識で
- たんぱく質や野菜を、いつもの食事に少し足す
- よく噛んで、ゆっくり食べる
- 散歩や軽いストレッチなど、続けられる運動を選ぶ
- 睡眠をしっかりとる。睡眠不足は食欲にも影響しやすいといわれています
- 体重の数字だけで一喜一憂しない。日によって変わるのが普通です
「ゆっくりすぎない?」と思うかもしれません。でも、ゆっくり落とした体は、そのまま維持しやすいのが大きなメリットです。
体調に不安があるときは
ダイエット中にめまいが続く、食事のことが頭から離れない、食べることが怖くなってきた、といったことがあれば、ひとりで抱え込まないでください。かかりつけの病院や、専門の医師、管理栄養士などに相談するのも、大切な選択肢です。
まとめ
無理なダイエットが体に悪い理由を、あらためて整理すると、次の通りです。
- 体が省エネモードになり、痩せにくくなる
- 筋肉が減って、消費エネルギーが落ちる
- 栄養不足で、体調を崩しやすくなる
- 心にも負担がかかる
- リバウンドしやすい
痩せたい気持ちは、決して悪いものではありません。ただ、その方法が体を傷つけてしまっては、本末転倒です。
きれいになりたい、元気になりたいと思ったその気持ちを、ちゃんと味方にできるように。今日の食事から、ほんの少しだけ、体にやさしい選び方をしてみませんか。
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