スマホを見ながらごはん。テレビを見ながらお昼。パソコンを開いたままサンドイッチ。
正直に言うと、私もよくやります。忙しい日ほど「食べる時間」と「何かを見る時間」を一緒にしてしまいますよね。
そんな「ながら食べ」ですが、体に悪いと言われることがあります。でも、よく聞くのは「行儀が悪いから」という理由ではありません。実は、もう少し意外なところに理由があるようです。今日はそれをやさしく整理してみます。
理由① 「どれだけ食べたか」が、わからなくなる
ながら食べで一番よく言われるのが、これです。
画面や作業に意識が向いていると、脳が「食べている」という情報をしっかり受け取りにくくなります。すると、満腹の感覚が追いつかず、気づいたら思ったより食べていた、ということが起こりやすくなるそうです。
「お腹いっぱいになった」というより、「あれ、もうなくなってる」という感覚。ながら食べをした日の、あの感じです。
理由② 「食べた記憶」が薄くなる
意外に思われるのが、この理由です。
ながら食べをすると、食事そのものの記憶があいまいになりやすいと言われています。「さっき何を食べたっけ?」となるのは、年のせいではなく、食べることに意識が向いていなかったからかもしれません。
そして、食べた記憶が薄いと、少し時間がたってから「あれ、まだ食べてないかも」と感じて、間食に手が伸びやすくなる、という話もあります。
つまり、ながら食べは「量」だけでなく、「あとの食欲」にも関係してくるわけです。
理由③ よく噛まずに、早く食べてしまう
何かに集中していると、口の中のことは自動運転になります。
すると、噛む回数が減って、食べるスピードも上がりがちです。早食いは、満腹感を感じる前に食べ終わってしまうので、理由①とも重なってきます。
噛むことには、食べ物を細かくするだけでなく、満足感を得やすくする役割もあると言われています。ここを飛ばしてしまうのは、ちょっともったいないですね。
理由④ 「おいしい」を味わいそびれる
これは体というより、気持ちの話です。
せっかくの食事なのに、味をあまり覚えていない。これって、けっこう損をしている気がしませんか。
おいしいものを食べると、気分が落ち着いたり、ほっとしたりします。ながら食べでは、その「ほっとする時間」を、知らないうちに手放している可能性があります。
じゃあ、ながら食べは絶対にダメなの?
ここまで書いておいてなんですが、私は「絶対にやめましょう」とは思っていません。
仕事が立て込んでいる日や、家族と一緒にテレビを見ながら食べる時間のように、ながら食べにも事情や楽しさがあります。毎回きっちりやめようとすると、それがストレスになってしまいますよね。
大事なのは、「悪い」と決めつけることではなく、ながら食べをすると、こんなことが起こりやすいと知っておくことだと思います。
今日からできる、ゆるい工夫
とはいえ、せっかくなので、無理のない範囲でできそうなことを挙げてみます。
- 最初の一口だけは、何も見ないで食べる
味と食感に集中するだけでも、だいぶ違います。 - 1日1食だけ、画面を置いて食べる
全部やめなくて大丈夫。1食だけで十分です。 - 一口ごとに、箸やスプーンを置いてみる
自然と食べるスピードが落ち着きます。 - 食べる量を先に器に盛っておく
袋やパックから直接食べると、量がわからなくなりやすいので。
どれも、ちょっと意識するだけでできることばかりです。
まとめ
「ながら食べ」が体に悪いと言われる理由は、行儀の話ではなく、次のようなところにありました。
- 満腹の感覚を受け取りにくくなる
- 食べた記憶が薄くなり、あとの食欲に影響しやすい
- 噛む回数が減り、早食いになりやすい
- 食事の「おいしい」「ほっとする」を味わいそびれる
つまり、ながら食べは「悪い習慣」というより、食事の満足感を少しずつ手放してしまう習慣なのかもしれません。
全部をやめる必要はありません。今日のごはんの最初の一口だけでも、スマホを置いて味わってみてください。いつものごはんが、少しおいしく感じられるかもしれませんよ。
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